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『サウルの息子』 [movie]

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原題 Saul fia
監督 ネメシュ・ラースロー
出演 ルーリグ・ゲーザ
製作年 2015年
製作国 ハンガリー
配給 ファインフィルムズト
上映時間 107分

ここのところ、本をほとんど買わなくなった。本を読まなくなったというわけじゃない。あまりにも買いすぎて扱いに困るようになったからだ。近所にブ○ク○フはあるけど、運んで売りに行くのも面倒だ。じゃあ、どうしているのかといえば、できるだけ図書館を利用するようにしている。 

もういい年齢だし、万が一ぽっくりいた場合、数千冊の本を配偶者に処理させるのは気の毒である。もちろん、その他ガジェット類も同様だ。これからの人生は、なるべく持たない人生にしていきたい(嘘)。 

図書館はタバコも吸えないしアルコールも呑めないので、読書にはもってこいだ。最近は、午前中は映画館、昼食を摂って午後は図書館に通うという健康的な週末を過ごしている。今も鑑賞後に、千代田区日比谷にある図書館でこのエントリをしたためている。


【公式サイトより】
1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所。サウルは、ハンガリー系のユダヤ人で、ゾンダーコマンドとして働いている。ゾンダーコマンドとは、ナチスが選抜した、同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊のことである。彼らはそこで生き延びるためには、人間としての感情を押し殺すしか術が無い。
ある日、サウルは、ガス室で生き残った息子とおぼしき少年を発見する。少年はサウルの目の前ですぐさま殺されてしまうのだが、サウルはなんとかラビ(ユダヤ教の聖職者)を捜し出し、ユダヤ教の教義にのっとって*手厚く埋葬してやろうと、収容所内を奔走する。そんな中、ゾンダーコマンド達の間には収容所脱走計画が秘密裏に進んでいた・・・。
*ユダヤ教では火葬は死者が復活できないとして禁じられている。
収容所ものである。どう考えたって重い題材だし、エンタテイメントを期待するようなものではない。でもさ、この手の映画って興味があってもレンタルでは絶対に観ないし、映画館に閉じ込められなかったら観切る自信はない。勇気を出してネット予約をしたのだった。

梗概にあるように、舞台はビルケナウ収容所。1944年10月7日に実際にあったゾンダーコマンドの武装蜂起の前夜が背景である。上映が始まって戸惑うのは、明らかにピンボケの映像。徐々にフォーカスがあっていくと、そこにはアップで描写された主人公のサウルが立ち現れる。以降、ずっとこの調子でサウルの視点を中心に、ストーリーは進んでいく。

そのピンボケの範囲内に、ガス室に送られるユダヤ人やその後の死体、焼却場や遺灰を川に流すという痛ましい描写が追いやられる。まるで、そんな地獄を正視できないサウルの心持を表しているようだ。また、観客に対しての情報は、基本的にサウルが知ること以外は入ってこないという格好になっている。

細切れの情報の中から、どうやらゾンダーコマンドたちの反乱計画が進んでいるらしいということを観客は知っていく。そんな計画をしり目に、サウルは何かに憑かれたように「息子」を埋葬するためのラビ捜しに奔走する。観客はなぜそれほどまでに、と不思議に思うわけだ。

これ以上を語ると、ある種のネタバレになってしまうのでやめておくけれど、この作品が収容所ものの感動系作品ではないことは伝えておこう。当方にはある種の寓話のように思えた。なんの寓意なのかはよくわからないが。再三になるけれど、観るには相応の覚悟を以て臨んだほうがいい作品ではあると思う。

 

 


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