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PLUS:ペーパークリンチ(SL-106AB)がやってきた [stationary]

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10年ほど使い続けたホッチキス(ここでは一般名詞であるステープラーとしておこう)がこわれてしまった。ステープラーというデバイス自体はあまり好きではない。針を使って紙を物理的に損壊しとじるという手法は些か乱暴すぎやしないかと思う。とはいえ、業務上では必要なシーンもあり文房具屋さんに寄った。

とりあえず目的のステープラー自体は購入したのだが、それよりも気になってしまったのが、今回ご紹介する針なしホッチキス"ペーパークリンチ"だった。針の要らないステープラーの存在は以前から知ってはいたが、こういった洒落たデザインの商品が発売されていたとは気づかなかった。購入してさっそく紙をとじてみることにした。

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■とじた表面。かなり大きな穴が空くことになる。開いた分だけ裏面に差し込まれている状態
■裏面をみると、どのような機構でこうなるのかという、不思議な差し込まれ方がしてある


写真をご覧になればおわかりのように、ベロのように切り取られた紙の一部が、その横にある差し込み口にきれいに差し込まれている。どうやったらこんなふうになるのだろう。不思議だ。

メーカーによれば、6枚までとじられるとのことだが、とりあえず3枚程度であればバラバラにならない。とじるときに必要とする力はふつうのステープラーを操作する力とそう変わらない印象だ。サイズは、手の大きい当方にジャストなので、小さめの女性には少し大きめかもしれない。

最大の問題は、これだけ大きな穴ぼこが空くということ。堅苦しい場面での使用は躊躇われるところがある。あえていえば、部内や課内の回覧であるとか、あらたまっていない場面での資料の受け渡しの際に使えるかな。PLUSのサイトで活用シーンを紹介しているので参照してみてください。

当方は、これはこういうものだという気分を社内に醸成させ、無理矢理にでも使っていこうと思う。いや、ようするに気にいっちまったのである。


 


SONY:電子書籍リーダー"Reader"(PRS-350)にePubを転送してみた [gadget]

あはは。電子書籍を一気に11,200円も買っちまったよ。吉川英治の『三国志』と『宮本武蔵』の各全八巻、そして佐々木俊尚『 キュレーションの時代 』だ。

吉川作品についていえば、いずれは読まねばなるまいと思っていたことや、講談社がxmdf形式での電子出版物の販売を停止することがわかったから、駆け込みで買ったのだ。

 ◇パブリからのお知らせ:【講談社】XMDF形式の販売終了のお知らせ
   http://www.paburi.com/paburi/info.asp

 ◇お客様へのお知らせ ビットウェイブックスからのお知らせです。:
   ●【講談社 電子書籍】 XMDF形式の販売終了のお知らせ(掲載日:2011/2/22)
   http://books.bitway.ne.jp/meng/cp.php?req=info&site=book#20110222_2

うーん。泡坂妻夫の『死者の輪舞』や『毒薬の輪舞』も早めに買っておかねば。いや、持っていたか。少なくとも前者は持っていたような…。まあ、どうせ買うんだろうけど。

そもそもXMDFという電子書籍フォーマットはシャープの規格。使用の際には同社に対するフィーが発生するようだ。ePubは特殊な仕様にしない限り無償だから、今後は徐々にXMDFを利用する出版社が減っていく可能性は大きいと思う。

その点、SONYリーダーは正式対応している電子書籍フォーマットはXMDFとPDFだけだから、早めにePubや.book形式にも対応してほしいと思っていたところ、こんな情報を発見。

 ◇SONY Readerでパブーの電子書籍(ePub・PDF)を読んでみた | ブクログお知らせブログ
   http://info.booklog.jp/?eid=246

リンク先にあるように、特にePubであることを意識せずに、専用ソフトで転送できるようだ。これはやってみねばなるまい。以前から読みたかった冒頭の書籍を買うことにしよう。700円程度なら人柱にもならない金額だし、いざとなればPCやPDAで読めばいいのだ。

そんな覚悟のわりにはあっさりと転送され、あっさりと液晶画面上に『キュレーションの時代』が表示されたのだった。実際には、少し表示が崩れている感がなきにしもあらずだし、横書き・フォントがゴシック体であることなど違和感はあるのだが、当方はあまり細かいことは気にしないからこれでいいのだ。


◎これはどうなのかなあ…

 



タグ:PRS-350
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道尾秀介:『カササギたちの四季』(光文社) [ebook]

カササギたちの四季

カササギたちの四季

本書は紙と電子それぞれの媒体が同時発売。うれしいじゃないですか、自宅に居ながらにして本が手に入るなんて。電子書籍端末を購入したときは、好きな作家の作品は紙、ビジネス書などは電子書籍ということになるだろうと予測していたのだが、結局、置き場所の問題を考えるとデータで、ということになっちまうのだ。


内容(「BOOK」データベースより)
開店して2年。店員は2人。「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。店長の華沙々木は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない―。

さて、久々に著者の作品を読むことになった。実は『 カラスの親指 』以降の作品はすべてを購入して手元にあるのだが、まったく読んでいない。なんだかね、読み始めると、初手から登場人物たちが辿るであろう苛酷な運命が予感できてしまい、手が出せないのだ。精神状態がかなり強まっていないとムリ、という感じ。

そんな当方にも、梗概を読む限りでは比較的に読みやすいのではと思い購入(ダウンロード)。結論から申し述べると、精神的に負担の少ない作品だったが、比例してこれまで読んだものに比べるとアクが少ない、というか、はっきり言っちゃうと物足りなさは感じた。

タイトルの通り、四季毎に「リサイクルショップ・カササギ」の2人と中学生の女子が巻き込まれる「日常の謎」テーマの事件が連作形式で描かれる。これもはっきり書いちゃ打っちゃうと、描かれる事件の謎などのオドロキ度合いは低いといわざるをえない。探偵役(?)の華沙々木の探偵らしいエクセントリックさはあまり感じられないし。

ここ2年ほど著者の作品を読んでいなかったのだが、著者はミステリという枠にとらわれずに書きたいものを書くという志向が強まってきていると聞いている。実際、本書も広義の大衆小説(もちろん非常に良い意味でだよ)という側面が大きい。ミステリというジャンルを期待して読むと、それは期待のしどころが違うということなんだろう。

とはいえ、久しぶりに読むと著者のテイストはそこかしこにあり、たとえば「疑似家族」とか「共同体の絆」というテーマが読み取れるこの連作を読むと、なんだか懐かしく思えるのも事実。初期の「ミステリ」作品を期待するとスカされるが、著者の「小説」が好きな人は言われなくても手に取るだろう、そんな一冊だ。


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夢野久作:『ドグラ・マグラ』(青空文庫) [ebook]

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 ドグラ・マグラ (青空文庫)                                 作者:夢野久作                                             出版社/メーカー:青空文庫                                      発売日:-/-                                                メディア電子書籍(pdf

まずは書誌的なことからご紹介しよう。今回、青空文庫の底本となったのは筑摩書房の『 夢野久作全集〈9〉 』だ。そして出版までの経緯については、いつものことながらwikipediaからの孫引きを記述しておく(太文字部分がwikipediaからの引用部分)。

1935年(昭和10年)1月、松柏館書店より書下し作品として刊行された」作品で、構想・執筆に10年以上の歳月をかけ」たとのこと。基となったのは「作家として作品を発表し始めた頃に書き始められた、精神病者に関する小説『狂人の開放治療』」で、本書を世に問うた翌年に著者は逝去したとのことだ。著者の略歴については、それこそググっていただいたうえでwikipediaなりを参照していただきたい。※wikipediaでは上記のように『狂人の開放治療』と表記されているが、実際には「解放治療」ではないかと推測される。

さて、75年前に出版された作品が、21世紀の最初の10年紀を過ぎた今でも文庫で読めるということ、そしておそらくは売れ続けているであろうことには驚嘆させられる。そんな作品を読み終わったとき、どんな感想を抱くのかが我ながら興味深いと思うのだった。

まず、記憶喪失の語り手が目覚めるというシーンから物語が始まる。そういったオープニング自体がすでに消費され尽くしてしまった現在、冒頭の驚きは残念ながら少なかった。とはいえ、記憶喪失の人物を主人公にした小説が1935年以前にあったかさだかではないので、本書が出版された当時の読者には新鮮なものであったのかもしれない。※1935年以前に書かれた小説でそういう題材のモノがあったらご指摘ください。

そして、「心理遺伝」や「骨相学」など、現代ではいわゆるトンデモ科学に類されるものが描かれていることを、どのように解釈すればいいのか戸惑ってしまった。大真面目に登場人物に語らせたのか、それともそれらの思想に対する皮肉なのか。当方はなんとなく前者のような気がする。そこにも違和感ありだった。

なので、そういった題材が奇想小説の由来かと思いきやさにあらず。実は、主人公が精神病理学者の遺した書類を読み始めてから、本書はメタフィクションの様相を帯びてくる。すなわち、論文や警察の調書・新聞記事などが一人称の語り手の目を通して読者に提出されるのだ。

就中(なかんずく、と読むのだよ)、ある登場人物の先祖について擬古文調で語られるくだりや、そのまた先祖の始皇帝の時代の中国における物語が語られるところなど、小説内伝奇小説といった風情がある。そこかしこにコメディの雰囲気もあり、なんだか大真面目に冗談を言われているような気がする。そう、奇想小説というよりは実験小説と思えるのだ。

そして、何より素晴らしいのはその文章のテンポの良さ・心地よさだ。なんというのかね、落語とか講談とか真面目に聴いたことはないけれど、あの日本語の感覚に近いと感じられた。著者は謡曲喜多流の教授をしていたことがあるらしいから、そのあたりの影響もあるにちがいない。

と思ったのが中盤終了までで、それ以降はネタバレとなりそうだから詳述は控えておこう。読み終えてみると、なるほど三大奇書といわれるのが不思議じゃない迷宮感覚に襲われる。電子書籍リーダでpdfの1,000ページを読み終えて感じたのは、いろんな小説形式やアイデアのごった煮という感があるが、そのなかに得も言われぬ秩序があるのが不思議な小説、ということだった。どっとはらい。


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和泉宏隆:『Forever Purple』(バウンディ) [music]

Forever Purple

Forever Purple

またもや、しばらくエントリをサボってしまった。先週末に帰京したのがその主な要因。いまさらながら今期の健康診断を受診したのだ。結果は、むろんしばらくしてから出るのだが、おどろいたのはいまだに裸眼で1.5をキープしていること。これだけ毎日、本を読んだり液晶画面と睨めっこしているというのに。

あと、おどろいたのはお茶の水のカフェ・ベローチェで食後のコーヒーを飲んでいたら、当方とまったく同じ色と装備のSONYのReader"PRS-350" を読んでいる人に出くわしたこと。意外と出回っているのかもしれない。


内容紹介
4作のトリオアルバムの後、和泉がソロピアノに回帰する時が来た。和泉が少年期に愛した"紫"の世界が1台のピアノで具象化される。シンプルが故に心に深く残る旋律の宝庫。

帰京時の新幹線車内でも聴いていた本作は和泉氏ひさびさのソロピアノ・アルバムだ。エントリしなかったが、当地で11月に開催されたライヴに行ったとき、「現在、自宅でレコーディング中」なんて仰っていたっけ。

収録曲をを列挙しておくと、

1. Von fremden Landern und Menschen 2. The Water Is Wide 3. Blowing In The Wind 4. Giving Receiving 5. Hearts 6. Gorgeous 7. Hilda 8. Oyome Ni Oide 9. Danny Boy 10. Earth Song 11. Ue Wo Muite Arukou 12. Forgotten Saga 13. Ouvertura 14. Terra di Verde

というもの。当方のお気に入りは、ライヴでも演奏されたアイルランド民謡がもととなっている#2、The SQUARE時代の『 脚線美の誘惑 』に収録されている#5、代表作のひとつでもあり名作バラードの#12、そしてなんともいえないもの悲しさを醸し出す#14だ。とにかく、聴いていて疲れない、ゆったりとした曲調のバラード集。本作も買って良かった一枚だ。


タグ:和泉宏隆
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SONY:電子書籍リーダー"Reader"(PRS-350)で青空文庫を読めるようにした [gadget]

のっけからwikipediaからの孫引きで恐縮だが、青空文庫とは「日本国内において著作権が消滅した文学作品、あるいは著作権は消滅していないものの著作権者が当該サイトにおける送信可能化を許諾した文学作品を収集・公開しているインターネット上の電子図書館」のこと。

さて、当方が愛読するblog"迷跡日録"で迷跡さんがReaderを買って、青空文庫のデータを変換して海野十三をお読みになっているらしい("うんのじゅうざ"と読むのだよ)。青空文庫の存在は知っていたが、当然のことながらクラシックな作家しかいないわけで、当方とはあまり縁がないものと思っていた。

と思っていたところ、予てから読まねばと思いながら四半世紀以上を経てしまった作品があることに気づく。あの夢野久作の『ドグラ・マグラ』だ。リンク先に記述されているように、日本三大奇書といわれるのは同書と『黒死館殺人事件』,『虚無への供物』の三作品。

このうち、『虚無への供物』は中学生時分に読んでいる(イヤなガキだね)。『ドグラ・マグラ』については、下掲の角川文庫のものがその時分から発売されていたが、米倉斉加年による装丁画のモノ凄さに買いそびれてしまったということはある。




そういえば、おそらく上記の角川文庫版について"Yahoo!知恵袋"でおもしろい相談があったので紹介しておこう。


◇息子が「ドグラ・マグラ」という本を持ってます 表紙のイラストが怪しげです 裏表... - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1027682090

閑話休題。青空文庫のデータを電子書籍リーダの代表格であるAmazonのKindleで読めるようにするには"青空キンドル"あたりが一般的だろうしReaderでも使用できるようだ。当方は今回、「ChainLP」というフリーのソフトウェアを使用してみた。

 3.JPG2.JPG
■ソフトに青空文庫のデータをD&Dすれば準備完了
■後で気づいたのだが、起動すると、解像度がデフォルトでReaderのものになっていた
1.JPG 
■デフォルトの設定値では、当方にはフォントが細くて読みにくかったため、ボールド値をXYともに一つ上げると適度に濃い文字になった 


ファイル形式をpdfにして出力。1MBない青空文庫のtxtデータが、pdfに変換すると100MB超になるのにはおどろいた。それなりの容量だが、ストレージ容量が枯渇してきたら当機から削除すれば良いだけのことだ。

実際に読んでみると、pdfとxmdfではページのめくり方が逆ということがあり、これはなかなか慣れない。文字は小さめで初期老眼の当方にはいささか苦しいモノがある。

それでもね、無料の電子書籍データをPCではなく閲覧専用端末で読めるのは便利だ。などと書いていたら、『黒死館殺人事件』も発見。これも早速pdf化して読んでみることにしよう。


タグ:PRS-350
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高田郁:『今朝の春―みをつくし料理帖』(角川春樹事務所) [book]


出版社紹介文より
月に三度の『三方よしの日』、つる家では澪と助っ人の又次が作る料理が評判を呼び、繁盛していた。そんなある日、伊勢屋の美緒に大奥奉公の話が持ち上がり、澪は包丁使いの指南役を任されて――(第一話『花嫁御寮』)。他、三話。

しばらくほっぽらかしにしておいた本書をふと手に取ったのは夕方だったのだが、途中で止められずに読み終わったのは夜中となってしまった。おもしろさは相変わらずで、配偶者も好きなシリーズ。そのおもしろさには、特に贅言を尽くす必要はないと思う。未読の人は騙されたと思って読んで欲しいとしか言いようがない。

というだけでは味気ないというか自身のおぼえがきにもならないので、本シリーズのおもしろさについてつらつらと考えたのだが、ひとつ思いついたことがある。

  1. 主人公が特殊な才能や技術を持っていること。そして、それが主人公が困難に立ち向かうに際し有効であること。本シリーズで言えば、料理の才能だね。
  2. シリーズを貫く大きなストーリーがあること。それは、かつての主の出奔してしまった息子捜しであったり、簡単には会えない幼馴染みとの交流であったりとか。
  3. 主人公と個性的な登場人物たちの巻き起こす事件のエピソードが語られること。
  4. そして意外に重要なのは、基本的に一話完結の連作であること。
どこかで似たような形式のエンタテインメントがあると思ったら、米国の海外テレビドラマシリーズ(以下海ドラ)に通ずるものがあると思いついてしまった。「ボーンズ」や「フリンジ」シリーズとか、枠組みは同一じゃないですか。この手の枠組みは、それ自体に人の興味をを捉える作用があるのかもしれない。

それでもね、本シリーズが海ドラと異なるのは基本的に主人公の成長物語であることだ。上記のような枠組みを時代劇というジャンルに上手に取り入れたうえで、成長物語という骨太な物語を語ることに、本シリーズのおもしろみがあるのだ、と、そんな気がするのであった。


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T-SQUARE:『宝曲』(ヴィレッジレコーズ) [music]

宝曲~T-SQUARE plays THE SQUARE~

宝曲~T-SQUARE plays THE SQUARE~

  • アーティスト: T-SQUARE
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジレコーズ
  • 発売日: 2010/10/27
  • メディア: CD

内容紹介
全曲・新録音によるTHE SQUARE時代の名曲コレクション!!

THE SQUARE時代の超人気曲を現在のT-SQUAREメンバー(安藤正容、伊東たけし、河野啓三、坂東慧)によって再録音した究極のセルフカバーアルバム。『TRUTH』『OMENS OF LOVE』『TAKARAJIMA』など、全12曲収録。サポートベーシストに、須藤満、田中豊雪、田中晋吾が参加。

なんだかわからないが、注文していたCDが6枚ほど一気に届いてしまった。先日のエントリでCDは場所塞ぎだと書いたばかりなのに、この体たらくである。いずれも、レンタルCDにない商品だったりするのでしょうがないのだが。本作はもちろん、レンタルにも供されているメジャーなバンドなのだが、なんだかね、勢い余って買ってしまったのだった。

いま、本アルバムの「ハワイへ行きたい」を聴きながらこれを書いて打っているのだが、この曲、FM東京で椎名誠がDJしてた「ソニー デジタルサウンド」のテーマ曲だったなあ。懐かしいなあ。そのあとの番組である「マンハッタンオプ」では、矢作俊彦の原案を日下武史が語っていたりしたのだからすごく贅沢な時代だった。あのころはケータイもパソコンもなかったのに、なんだか楽しかったなあ…。

もちろん、デジタルオーディオプレーヤーどころかMDだってなくて、音楽は専らカセットのウォークマンで聴いていた。あんなシーケンシャルサーチしかできないアナログデバイスが、音楽のエモーショナルな部分に関していえば現在のガジェットより勝っていたかもしれないと思う。もちろん、あんなものをいま使え、と言われたら不便でしょうがないだろうけど。そんな懐古おぢさんモードに入ってしまうってほど、THE SQUAREとのつきあいも長いんだね。

そんなわけで、T-SQUAREがTHE SQUAREを再演するという位置付けの本作。1987年の米国デビューの際に、SQUAREというバンドが先住していたためにT-SQUAREと改名したとのことで、それが理由ではないがそのころから疎遠になってしまった。

本作についていえば、当方の敬愛する和泉宏隆作曲の「OMENS OF LOVE」、「宝島」、「FORGOTTEN SAGA」が収録されているので買ったわけだ。聴いてみるとね、カヴァー元であるオリジナルの方が圧倒的に好きだとは言える。良い悪いじゃないよ、好き嫌いの問題。なぜだかわからないけど、それは上記のような当方の思い出とも関わっているんだろう。音楽は、人が生きてきたその時代と深くつながっているのだなと感じた次第。


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藻谷浩介:『デフレの正体』(角川書店) [book]

デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)


内容(「BOOK」データベースより)
「生産性の上昇で成長維持」という、マクロ論者の掛け声ほど愚かに聞こえるものはない。日本最大の問題は「二千年に一度の人口の波」だ。「景気さえ良くなれば大丈夫」という妄想が日本をダメにした。これが新常識、日本経済の真実。

2010年6月の発売、且つ売れていて読んだ方も多いに違いないから今更感はある。上記、Amazonのリンク先に飛んでもらえばおわかりのように毀誉褒貶も激しく、良くも悪くも話題作には違いない。

今更、ではあるがようやっと入手できたので読んでみたところ、冒頭から著者が「これは読んだ方がいい」と言っている。先日エントリした夢枕獏は、よくあとがきで「この本はおもしろい」といっているが、本書では冒頭ですよ、冒頭。で、眉に唾をつけて読み始めると、なるほどこれが滅法おもしろい。

テーマはシンプルで、そのシンプルなタイトル通りの「デフレの正体」について考察していく。その考察の過程が演繹的というか、データを積み上げ順を追って推論していくミステリ仕立てと感じた。その正体自体は意外な犯人というわけでなく、サブタイトルにもあるのでネタばらしすると「現役世代の減少」である。

当方がおもしろい思ったのは、よく言われる「若者の○○離れ」というのは、この現役世代の絶対数の減少に伴うなのだから当たり前なのだな、ということが一つ。もう一つは「仮称・国民総時間」という考え方。「国民が経済活動に使える時間の総合計=人口×365(366)日×24時間」というもの。

この限られた「国民総時間」のなかで、生産水準という面では技術的に向上させることは可能。でも、消費面ではどうかといえば、限られた時間のなかでは難しいと主張しているし、当方も実感としてある。無駄な物を買わせて退蔵させるということはあるだろうが、一方で「断捨離」という考え方が流行っているのはそんな経済の動きへの人々の防衛手段であるのかもしれない。

さて、そんなわかりやすさ・おもしろさを提供してくれる本書ではあるのだが、そのわかりやすさおもしろさが「ほんとにそうなの?」という疑念を沸かせることも事実だと思う。さきほど「演繹的」という言葉を使ったが、逆に「現役世代の減少」をデフレの正体にするために帰納的なデータを積み上げているのでは、と思えてしまう。

そのあたりは、経済学を一定程度専門的に学んできたわけじゃないのでわからない。それでもね、社会とか経済が、いまこの姿となっているのは、ただ一人の犯人によってかたちづくられたわけではないには違いない。そのあたりの線引きを自分のなかに明確に持って読み進めた方がいいだろう。

えっと、念のために何度も言うけど、おもしろさに関しては近年の新書では出色。こういう本が出てくるから新書というジャンルも侮れないと思うのだった。


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新井紀子:『コンピュータが仕事を奪う』(日本経済新聞出版社) [book]

コンピュータが仕事を奪う

コンピュータが仕事を奪う


内容(「BOOK」データベースより)
人間の仕事を楽にするはずのコンピュータは、爆発的な処理能力の向上により人よりはるかに速く、安く仕事をこなし、私たちの職を脅かしつつある。絶対に人にしかできない仕事とは何か、そしていま私たちは何を学ぶべきか。

タイトルや梗概を読むと、なんともおどろおどろしく思えるが、内容はまったく違うものと言いきっておこう。著者の言いたいことは乱暴に要約すると「論理的思考能力を培うことが大切」ということ。数学というツールは、その思考のアウトプットを記述するのに使いやすい、ということを言いたいのだと思った。

それにしてもね、新書にありがちだった「売らんかなタイトル」がハードカヴァの書籍に、そして本書のように優れた内容の著作にまで浸食してくるとは。そりゃ、売れなければ読まれないということはあるにせよ、世の中には品格ってものがあるじゃないか、と思ってしまう。

閑話休題。 本書はコンピュータの特性やその能力の現時点での限界を記述しながら、数字で世界を語ることの歴史的・哲学的側面を丁寧に解説してくれる。そういう学問があるのか知らないけれど、数学史とか数学思想という趣のある作品。こういうタイトルだからと構えて読んでいたのだが、中高生でもするりと理解できるであろう文章や内容だから、当方のような数学オンチでも愉しく読めたのだった。


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ちきりん:『ゆるく考えよう』(イーストプレス) [book]

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

これまでのエントリでも何回か申し述べてきたように、当方の趣味のひとつに貯金がある。いや、貯金は「郵便局や農協、漁協にお金を預けること」だから、正確には預金だね。で、この趣味のすごいのは、意味もなく貯めていることにある。もちろん、ちょっとした買物をするときの安心とか、将来に何かあったときの生活防衛的な意味合いはあるのだが、それは目的というよりは手段に近いような気がする。

じゃあ、たとえば持ち家を購入する気があるかといえば、まったくない、と言い切っておこう。生まれてから一度もしたことがない借金に対する恐怖感があるからだ。正確に言えばクレジットカードの使用は借入に近いのかもしれないが、それとて貸借対照表でいえば買掛金みたいなものと思っている。長期借入という固定負債を持つことは恐ろしくてできない。ましてローンで持ち家なんぞ持った日には、個人としての債務超過転落に間違いないではないか。


出版社紹介文より
月間100万PVを誇るブログ「Chikirinの日記」の筆者による「毎日を楽しく生きるための極意」

著者のブログ「Chikirinの日記」は、半年ほど前にRSSリーダに登録し愛読している。人が(少なくとも当方が)普段から感じているけれども言語化できない事象をわかりやすい言葉で指し示してくれるという痛快さがあるブログだ。

冒頭に申し上げたような長期の借入に対する漠然とした不安を、著者は「言葉」で固定してくれる。「そうだよな、30年ローンなんて、今の環境から冷静に考えればありえないもんな」という"腹落ち感"があるのだ。

さて、ブログを再編集した本書を通読すると、優れた知性に多くみられる「冷酷」さがあるので、人によっては好悪が分かれる場合があると思う。そこは、まずは著者のブログを読んで耐性を確認しておいてほしい。

ちなみに当方は本書の最終エピソード「よかった確認」が心に染み入りました。


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夢枕獏:『天海の秘宝<上・下>』(朝日新聞出版) [book]

天海の秘宝(上)

天海の秘宝(上)

天海の秘宝(下)

天海の秘宝(下)

  • 作者: 夢枕 獏
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/07/07
  • メディア: 単行本

昔と比べて網羅的に読むことはなくなってしまった著者の作品。その大きな理由のひとつに、なかなか完結しないシリーズが多いことがある。前巻のストーリーをまったく忘れてしまっている場合が多いし、何巻まで買ったのかもあやふやになるという弊害がある。

「大帝の剣」シリーズなんて、完結させる気はあるのだろうか。本書を手に取ったのは「大帝の~」で、異形の剣士として描かれる宮本武蔵がどのように描かれているかを確認したいということもあったのだった。


内容(「BOOK」データベースより)
時は宝暦年間、江戸の街に「不知火」を名乗る凶盗一味が跋扈し、“宮本武蔵”と名乗る辻斬りも出没していた。本所深川に住む堀河吉右衛門は、奇妙なからくりを作り、子供たちに法螺右衛門と呼ばれて慕われていた。そんなある日、法螺右衛門は天才剣士・病葉十三から人の言葉をしゃべる奇妙な黒い犬が、武士を噛み殺したという話を聞かされる…


「凶盗一味の跋扈・宮本武蔵を名乗る辻斬り・しゃべる犬」の三題噺をどのように展開させ収斂させるかの興味で、いつものようにページを捲る手を止めさせない著者の手腕は素晴らしい。飄々としたトリックスター的人物や復讐鬼などのキャラクタ造型はお馴染みのもので、パターンが一緒といってしまえばそれまでだが、現代人が語る説話という捉え方をすれば気にならない。

興味深かったのは、そのトリックスター=主人公のからくり法螺右衛門こと堀河吉右衛門のキャラクタが上巻の終盤あたりで、あれ、と思うくらい変貌すること。当方は、連載時のこのあたりで著者に物語の結末が見えたたのではないか、と推測している。

以降、天海の秘宝より、主人公に関する謎が読者の興味の中心となるところが、著者の作品としては従来と違うと感じられる部分。そして、その謎に対する答えが、ある小説ジャンルに越境していくために人によっては評価が分かれるに違いない。山田正紀作品を読み慣れている当方にとってはそれほど違和感はなかったが、著者の作品としては怪作として分類されるような作品だと思う。


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