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『レギオン』 [dvd]

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原題: Legion
監督: スコットスチュワート
脚本: スコット・スチュワート、ピーター・シュリンク
出演: ポール・ベタニー、ルーカス・ブラック、デニス・クエイド、タイリース・ギブソン、チャールズ・S・ダットン、エイドリアン・パリッキ、ケイト・ウォルシュ
製作国: 2010年アメリカ映画
上映時間: 100分
配給: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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最初に言っておかなければならないのは、普通の映画好きはこのような映画をご覧になってはいけないということである。本作は今年の5月に劇場公開、レンタルでは9月にリリースされたから、時期的にはいいだろうということで以下ではネタバレ的にその理由を記しておこう。


内容(「キネマ旬報社」データベースより)
人類を見限った神々と彼らを守る大天使の壮絶なバトルを描いたアクション。堕落した人類を一掃するために神々が放った天使軍団“レギオン”と、神の命に背いて人類の味方になった大天使・ミカエルが地球の存亡を懸けて戦いを繰り広げる。

プロットは、『ターミネーター』そのもの。真夜中に突如として地上に降り立つ主人公が真っ先に銃器店(武器密輸業者?)で武器の強奪を働くシーンとか、救世主を産むであろう女性を守ろうとするところとか、ラストシーンに至るまでそのまんまといっていいものがある。

そのプロットを味付けするのはゾンビ映画の亜流ともいえる演出。砂漠のど真ん中にぽつんと建つダイナーを舞台に、天使の軍勢(!)に乗り移られたゾンビもどきたちと籠城しての銃撃戦を繰り広げるのだ。人類の存亡を賭けた闘いが砂漠のただ中のちっぽけなダイナーというスケール感でいいのか、と突っこみたくなってしまう。

最終的には、自ら翼を落とした天使である主人公と神から与えられた任務を主人公に成り代わって達成しようとする同僚との大ドツキ合い展開される。そのドツキ合いというのが本当にドツキ合いであって、相対する敵の天使は背中の羽を拡げながら先端がギュンギュン回る金属製のこん棒を振り回したりするのだ。

そうそう、もちろん良いところもあって、歩行器を使っていた老婆が突然凶暴化しダイナーに足止めされていた客の喉笛を噛み切って天井に駆け上がるなんてシーンは出色。また、中盤で登場する顎の異様に伸びるゾンビ化したアイス屋さんなんてのもこれまた傑作シーンではある…orz

いや、久々に無茶苦茶な映画を観た。B級とさえもいえない。というのは、おそらく制作陣は大まじめに作っていると感じられてしまうから。B級にありがちなアソビ心はまったくない、直球一本やり。

そして意外なことに、実は当方は本作を相当に愉しめてしまったのだから困ったものである。とにかく不思議なのはその真面目さ。演出もそうだが役者も大真面目。

主演のポール・ベタニーは『 ファイヤーウォール 』以来とても注目していたのだが、今回もそのかっこよさと生真面目さが光っている。いま調べていてわかったのだが、奥さんがジェニファー・コネリーなんだね。うらやましい。デニス・クエイドももう少しましな作品に出ろよと言いたいくらいに渋い演技。その他、今回初見のケイト・ウォルシュとかウィラ・ホランドとか女性陣の存在感も抜群。

そして先程来申し述べているように、このような題材をなぜかくも真面目に映画に仕立て上げようとするのかというモチベーションが当方には不思議なのだ。勝手に想像したのは、人類と天使が砂漠のただ中のちっぽけなダイナーで闘うのが不思議ではない程度に、「神の怒り」というテーマが身近なものであるのだろうと言うことだ。

これすなわち、世界最大級の宗教国家である米国のお国柄とは言えまいか。進化論を教える教えないのでもめている州があったり、中絶が絶対的な悪であったり、「聖書に書かれた言葉は神が実際に言われたことで、一言一句そのまま解釈すべき」と回答する米国人が米国全体の1/3を占める(2004年時点のギャラップ社の最新米国世論調査)国であったりするのだから。

実際、オオコケしているに違いないと思って確認したら、意外にも制作費26百万ドルに対し興行収入は56百万ドルできちんと稼いでいるのはそんな背景があるからかもしれない。こんなふうに彼我の文化の違いからくるギャップを愉しめるか否かで評価が変わる作品。いや、もちろん考えすぎであり、そんなひねくれた観賞の仕方をするなよ自分、と言いたい。


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