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月村了衛:『機龍警察』(早川書房) [book]

機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

機龍警察(ハヤカワ文庫JA)


内容(「BOOKデータベースより)
大量破壊兵器の衰退に伴い台頭した近接戦闘兵器体系・機甲兵装。『龍機兵』と呼ばれる新型機を導入した警視庁特捜部は、その搭乗要員として姿俊之ら3人の傭兵と契約した。閉鎖的な警察組織内に大きな軋轢をもたらした彼らは、密造機甲兵装による立て篭もり事件の現場で、SATと激しく対立する。だが、事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた…“至近未来”警察小説を描く実力派脚本家の小説デビュー作。

ありがちなライトノベルのような印象があったので敬遠していたが、ここにきて良い評判を聞くようになり読んでみたところ、これが大当たり。娯楽作品として巻措くあたわぬおもしろさだ。

枠組みは実は警察小説そのもので、組織と個人の相克・刑事による地道な捜査・警察組織内部の対立構造まど、このあたりは読みなれたものには違いない。

そこに「機甲兵装」という兵器の存在が外挿されると、その世界が見慣れぬ風景に遷移するところがすばらしい。本書のレビューでよく言われる「攻殻機動隊」や「パトレイバー」を当方は未見なのでよくわからないが、機甲兵装自体はボトムズシリーズにおけるATのイメージを持った。

そして、本書の最大の特徴は強烈な個性を持つ登場人物たちだろう。最新型機甲兵装に乗り組む三人の傭兵、外務省から出向してきている警視庁"特捜部"部長、メカニック責任者の女性警部補など、いずれもがいわゆるキャラ立ちしている。

著者はもともとアニメーションの脚本家で、当方も見知ったタイトルがあったりするが、小説は本書が処女作。しかしながら、キャラクタ造形・ストーリー展開ともに新人らしからぬ腕前であり見事だ。周知のとおり、本書もまたシリーズもので、すだに続刊が発売されている。

どこかで読んだり観たりしているような題材でありながら、世界観の巧みな組み合わせとストーリテリングで一気に読める娯楽小説になっている。ミステリ好きにもSF好きにも愉しめる一冊だろう。


◎第二巻目です

機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)

機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)

  • 作者: 月村 了衛
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/09/22
  • メディア: 単行本

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