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歌野晶午:『葉桜の季節に君を想うということ』(文藝春秋) [ebook]

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

  • 作者: 歌野 晶午
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 文庫

著者の作品は初読、と書き始めて確認したら『密室殺人ゲーム王手飛車取り』を読んでいるジャマイカ! このところの記憶の衰えについては散々グチっているが、ここまでとは、暗澹たる気分も一入(ひとしおと読むのだよ)だ。そのくせ、子どもの時分のこっぱずかしいような出来事のあれやこれやは鮮明に覚えていたりするのだから困ったものである。

外見ばかりおじさん大人になっていくというのに、中身は幼稚園や小学校のころとそうたいして変わっていないような気がしてきた。いくつになろうと、人間の根本のところは変わらないのだな、きっと。たぶん、60歳くらいになっても外見はともかく中身は変わっていないにちがいない。


内容(「BOOKデータベースより)
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。

さて、本書は主人公一人称"俺"の性行為のシーンから始まる。なかなか意表をつく出だしだ。以降、ライトなハードボイルドもしくは青春ミステリといった趣きで物語は進行していく。アクの強さは感じられるもののなかなかのリーダビリティである。

メインのストーリーが語られる一方、主人公が過去に遭遇した事件の記述があったりで、いわゆる入れ子構造を持つ実験的メタ探偵小説とも読める。で、読了すると、なんというか、うーん…なんもいえねえ…。これだけ奥歯に物が挟まったような言い方をしているので察してください。

あ、愚作という意味ではないよ。なにしろ、推理作家協会賞をはじめとした各賞を総なめにした作品ですから。もし、お読みになっていない方で、本書を手に取ろうという方はできるだけ先入観なく読み始めてもらいたい。そういう意味だ。

感想を一言だけ申し添えておくと、物語の仕掛やタイトルに著者のメッセージが有機的に結びついていることがすばらしく、ちょっとした感動を覚えた。そう、本書は意外に爽やかな小説なのだ。


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