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滝田務雄:『長弓戯画』(東京創元社) [book]


内容(「BOOKデータベースより)
雑踏のなか、和弓で射殺された男性。誰が、どうしてそんな目立つ凶器で殺人を行ったのか?しかも、日本有数の弓の名手でもなければ犯行が困難な状況で…。美男子なれどヘナチョコな少女漫画マーチ宇佐輝先生と、ドSの編集者カメちゃんこと小亀ミドリは心ならずも事件に巻き込まれる。次々現れる新事実、その度に繰り返される推理の構築と否定。どこまで行っても五里霧中、謎多き和弓殺人事件の真相は?“田舎の刑事”シリーズで既にお馴染み、第三回ミステリーズ!新人賞受賞作家が満を持して贈る新シリーズ第一弾。長編本格コメディ・ミステリ。

著者の初の長編と言うことで期待して読み進める。結論から申し述べると、期待の半分は満たされたという感じだ。満たされなかったのは、ミステリとしての充実度合い。短編ネタを苦労して引き延ばした感があるところが惜しい。枠組みとしては本格ミステリ。だから不特定多数が犯人たり得るシチュエーションは難しいと思う。結局、狭い世界で物語が収束してしまうというのも物足りない。

一方、満たされたのは著者独特のキャラクタ造形。ヘナチョコ漫画家とその担当編集者のやり取りはある種の不条理感があり、当方好みのコメディになっている。ミステリ部分とうまく融合できているのかと言えばそうだとは言い切れないが、登場人物たちのすっとぼけ振りがページをめくらせるのに一役買っているとは言えると思う。

本格的なミステリを好む人には物足りないだろうと推測できるが、「田舎の刑事」シリーズが気に入っている人ならば、やはり手にとって良い作品だとは思う。


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