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クリス・アンダーソン:『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(日本放送出版協会) [book]

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

唐突な話だが当方はヒゲが濃い。だから、ということかどうか判然とはしないが、ヒゲ剃りはウェット・シェーヴィングである。電気カミソリでは剃った気がしないのだ。

会社に入った頃だったろうか、横浜駅西口を歩いているときに無料で配っていた替刃式のカミソリを 受け取った。爾来、そのカミソリを使い続けている。当初は、無料で得したなあと思っていたのだが、よくよく考えてみれば10年以上も使っていれば替刃の購入額も相応のものとなっているのだから、メーカーの思惑にうまくのせられてたというわけだ。


内容(「BOOKデータベースより)
なぜ、一番人気のあるコンテンツを有料にしてはいけないのか?なぜ、ビット経済では95パーセントをタダにしてもビジネスが可能なのか?あなたがどの業界にいようとも、“無料”との競争が待っている。それは可能性の問題ではなく、時間の問題だ。そのときあなたは、創造的にも破壊的にもなり得るこのフリーという過激な価格を味方につけることができるだろうか。


著者は、『 ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 で「ロングテール」という概念を創り出したのだが、本書は第二作にあたる。確か購入したと思うけど、途中まで読んでほっぱらかしだったとおもう。

さて、本書は〈フリー(無料)〉のモノやサービスについてその歴史から始まり、現代のwebにおける"フリー"に紙幅の多くを割いている。確かに、web上でのフリーのサービスって多いと思っていた。なんで無料で提供しているのだろう、と。だから本書を手に取ったわけだ。なにしろ、このso-netブログだってフリーなんだし。

本書では、わりと早い段階で"フリー"の種類を分類し、その収益構造を明らかにしようとする。
一つめは直接的内部相互補助。わかりやすく言えば、冒頭の「カミソリ本体は無料、替刃は有料」とか、「1,500円以上の買物で送料無料」のネット通販など。
二つめ
は「三者間市場」で、これはいわゆる"民放"が広告収入で番組を製作すること(視聴は無料、でも視聴者はスポンサーの広告費を上乗せされた商品を買うことで有料)。
三つめの「フリーミアム」とは、一部の有料顧客が他の顧客の無料分を負担すること。so-netブログの有料オプションみたいなもんです。
四つめは「非貨幣市場」で、対価を期待せずに、ひとびとがあげるものすべて、という意味合い。代表的なものはwikipediaだ。

うーむ。読んでいるときは気づかなかったが、主にはこれらの一つめから三つめまでの"フリー"について著者は言及しているのだが、webではこれらのフリーが複合的に使用されており著者のなかでも整理がついていないように思う。そのあたりを読者自身が整理して読んでいかないとこんがらがってしまうかもしれない。

そして、中盤以降はこれらの一つめから三つめまでのフリーがwebで先鋭的に発展していった理由について著者は解き明かしていく。まあ、そのあたりに興味のある方は実際に読んでみてください。

本書の良いところは、その理由について我々が無意識に感じているところをわかりやすくまとめてくれていることだ。だから、新しいところはないのかもしれないが、なるほど、と腑に落ちるという感覚がある。もやもやとかかっていた霧が晴れたような、というところか。

個人的にはこなれない日本語で読みにくいという印象はあるが、その辺は個人差もあると思うので本屋さんで立ち読みして確認してください。それでも、たとえばLinuxという無料のOSに興味がある人とか、webストレージはなぜタダで1GBものスペースを提供してくれるんだろうとかを不思議に思ったことがある人なら読んで損はないと思う。特にブロガーにはお奨めしておきたい。

あ、そういえば特に気にせずに買ったんだけど、この出版社の母体は〈有料〉の公共放送ですね。


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